ご存知ですか?輸送と運送の違い


人や物を運ぶ場合に、物流の現場ではさまざまな用語が使われます。なかでも混同されがちなのが「輸送」と「運送」です。両者は運搬の対象物や輸送手段に応じて、適切に使い分ける必要があります。そこで今回は、輸送と運送の違いをわかりやすく解説した後、コストを削減するポイントなどをご紹介いたします。物流コストの増大や売上の拡大にお悩みの場合にも、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。

「輸送」と「運送」の違いとは

輸送や運送は、日常的に使用される言葉ではあるものの、その違いに関してはあまり意識していないケースが多いですよね。そこでまずは、輸送と運送の違いを解説していきます。

・輸送と運送の意味

「輸送」とは、さまざまな手段を用いて人や物を別の場所へと移動させることです。車やトラック、飛行機、船舶などを使用して、人や荷物を運びます。物流業界では、大量の貨物を長距離にわたって運搬する際に使われるケースが多いのが特徴です。たとえば、工場から物流倉庫への運搬や、工場から別の工場への運搬などが輸送に該当し、車での輸送を陸送、飛行機による輸送を空送、船舶での輸送を船送と呼んで、使い分ける場合もあります。一方で運送とは、輸送のうち、トラックや車で物を運ぶことを指します。航空機や船などで物を運ぶ場合や、トラックや車であっても、人を運ぶ場合には使用しません。

・配送との違い

配送とは、近距離における小口輸送のことです。物流センターから、小売店や消費者に物を運ぶ際に使用されます。長距離の輸送を一次輸送、近距離の配送を二次輸送と呼ぶ場合もあります。

・国内における輸送手段の代表例

国土交通省の調査によると、2020年度の国内における貨物の輸送手段は、トラックが91.6%、内航海運が7.4%、鉄道が0.9%、航空が0.01%となっています。日本は小規模の店舗が多く、大量の在庫を抱えることが難しいため、こまめに少量ずつ商品を入荷することのできる、トラックが利用されやすい傾向にあります。

輸送や運送にかかるコストを削減するポイント

物流業界では、輸送や運送にかかるコストの増大が近年問題視されています。そこで、続いてはコスト削減のポイントを解説します。

・物流拠点を集約する

物流拠点が日本国内に点在している場合は、横持ちなどが発生し輸送や運送のコストが増大しやすい傾向にあります。横持ちとは社内の拠点間における、利益の発生しない商品移送のことです。生産拠点から物流センターへの輸送や運送、また本店から支店への輸送などが該当します。物流拠点を集約することにより、横持ちの発生を防止することができ、輸送と運送コストの削減につながります。拠点の賃料や管理費の圧縮が見込める点もメリットです。ただし、物流拠点の分散を解消する場合は、機能集約にかかるコストの発生や、輸送距離の長距離化に注意するといった必要があります。

・作業の機械化や自動化を進める

輸送や運送にかかる人件費を削減するためには、作業の機械化や自動化を進めるのが効果的だといえます。たとえば、自動搬送ロボットやデジタルピッキングシステムなどを導入することにより、出荷作業やピッキングにおける人的リソースを削減できます。また、ロボットやシステムは、24時間365日体制で稼働が期待できるため、生産性の向上や作業品質の安定化も見込めます。

・アウトソーシングを利用する

自社での対応が難しい場合は、輸送や運送業務をアウトソーシングするというのも良い方法です。外部の専門業者に依頼することにより、ドライバーや車両を自社で用意する必要がなくなり、人件費や車両の維持費などのコスト削減につながります。リソースに余裕が生まれた場合にはコア業務に回すことができ、売上や商品、サービスの品質の向上を図ることができます。


今回は、輸送と運送の違いやコスト削減のポイントなどをご紹介しました。現在、物流現場では人手不足とともに物流コストの増大が深刻化しています。アウトソーシングの活用やITソリューションの導入を通して、輸送や運送にかかるコストを削減し、経営のスリム化に役立てましょう。

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